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愚痴が多くて謝らないスペイン

南国らしい明るい光にあふれて、フラメンコを見てもわかるように情熱的、あけっぴろげな国民性といったイメージのスペイン。たしかにそのとおり、人々は親切だし、ささいなことにはこだわらず、鷹揚なところはある。ところが、かつての大航海時代にスペイン帝国として繁栄した過去の歴史を背負った国民は、現在の自分の国に不満も多く、かなり偏見に満ちた意見を述べたりするから、あけっぴろげな性格にだまされてはいけない。たとえば海外勤務を経験した人は、必ず自分の赴任していた国の悪口をいう。「ドイツ人はケチで頑固で、まったく始末に負えない」あるいは、「アメリカみたいな歴史の浅い国の奴が!」といった調子。自分が知り合ったドイツ人がたまたまケチだっただけで、国民性とは関係ないとか、歴史が浅いのは個人ではどうしようもないことなど、お構いなし。そのおかげで自分がどんなに苦労したか、迷惑したかを語るに至っては、ただのイチャモンか愚痴にしかならない。これは負けず嫌いという性質のせいでもあるらしく、スペイン人はあまり「ごめんなさい」をいわない。人に頭を下げたくないのである。だから営業マンには向かないといえる。それは個人だけでなく国家規模にも表れ、観光資源などのPRも下手。同じ地中海沿岸なのに、トルコやギリシャ、はてはアフリカのアルジェリアやチュニジアにまでヨーロッパ人観光客を奪われ、観光収入世界一の座が危うくなっているところだ。「なぜ、わが栄光のスペインが!」と、また愚痴のタネが増えそうである。

ワイキキのビーチに朝早く行く

ワイキキのビーチに朝早く行くと、ジョギングや犬と散歩する住民がいて、現地の生活ぶりがよく分かる。ホテルのレストランはたいてい朝6時頃から営業しているから、朝の海を見ながらタップリとアメリカンブレックファストを食べるといい。また、利用しているコンドミニアムのテラスでゆっくりと気ままな朝食を摂ってもいいだろう。こんな静かな時間を暗いベッドで寝ている手はない。もうひとつ旅するポイントとして頭に入れておきたいのが、夕方の日没時だ。この時もできれば前もって海の見える場所に移動しておいて、海原が様々な色に変化するのを楽しみたい。早朝と日没、この時間だけを気をつけておけば、後は一日ビーチでのんびりするもよし、大規模ショッピングモールを歩き回るもよし、あるいはブックショップで買った写真集をビーチや公園の芝生の上で寝転びながら読んでもいい。そして週末には、現地の人々と同じく肉や野菜をスーパーで買って車に積み、静かなビーチで“渚のバーベキュー”を楽しむのもいい。こうすればお金もほとんど使わずに、充実した本当のハワイやグアムの暮らしが楽しめるのだ。

沖縄は遠い南の島

沖縄は遠い南の島である。東京から那覇までの距離は約一六○○キロ、マニラや香港からの方がより近いし、鹿児島県は台北より遠い。日の出、日の入りは東京より四十五分も遅く、春の夜の明け方近くには、南の空低く南十字星が姿を現す。沖縄の歴史が具体的になってくるのは、十二世紀に源為朝の子という伝説をもつ舜天王が王位にのぼったあたりからである。そして信頼性が高い最初の記録は、一三七二年に察度王が明の洪武帝に入貢したという中国の記録である。その後、いったん北山、中山、南山の三山分立時代があったが、一四九二年になり再統一され、首里を都とする王朝が明治に至るまで存続した。この間、琉球王国は中国へ朝貢を繰り返し日本、朝鮮、東南アジアとも交流して海洋王国として全盛時代を迎えた。その後、南蛮船の渡来、中国や日本の商人による海外進出の活性化などにより沖縄の東シナ海海域での優位性は失われ、一六○九年には薩摩による実質的な征服が行われた。